ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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「国語」は他の教科と違って選択式のマークでは、本当の実力は判らない。字を書く学問なのに何も書かず、マークを塗りつぶすだけでは、ごく一部分の能力を聞いているだけである。 現代文の、特に「小説」では、その答えの根拠となるべき箇所が本文のどこかにある場合は説明がつきやすいが、当然、簡単になるので、そうしたものがない場合も多く、そういう時は全体の流れから類推することになる。本番で、気持ちがうわずっていると、どれだけ本文を探してもないのであせってしまい、とんでもない方向に読みをすすめてしまい五〇点分をごっそり落としてしまうというような大ミスを犯してしまう。今年のセンター、それで落とした生徒が多かった。どれだけ動転していても他の教科では何点かの失点ですむが、「国語」は何とも恐ろしい。 漢文の白文問題、助字の下に漢字一字があったので、てっきり補語と思い、「ヨリ」を当てはめ、比較の構文と思った生徒が多かった。次問の訳の選択肢にも比較の意味の訳文があったので、見事に引っかかる。どうも、全体の流れから考えるとうまく意味がつながらない、「ヲ」をつけて目的語であると考える、というのが正解。ちょっとイレギュラーな設問である。 センター・レベルでは、あくまで基本を聞くか、知っておくべき大事な「例外」のみを聞くべきで、原則から逸脱し、あまり教科書に出てこないような例外は聞くべきではない。今回、正直、実力があると思えない生徒がただただ話の流れ重視で解いて高得点を上げた反面、これまで真面目に取り組んでいた生徒が、習ったこととの帳尻に悩んで失敗をしているのを目の当たりにして、可哀想だった。国語では、五〇点近く差が出ても、それは実力を反映しているとはいえない。センターの国語問題自体の曖昧さを強く感じた。 国語は、全問で何十問もあるが、結局は、評論、小説、古文、漢文の四つの文章がちゃんと何書いてあるか読めたのかを聞いているので、ある意味、たった四問しかないとも言える。こまかい問は中間配点みたいなもの。そう考えると、大雑把すぎてこわい教科である。 聞くところによると、理科ではひっかけ問題が何問も出たそうで、例えば、ある表は通常と縦軸横軸を逆にして表されていたそうだ。それを、あせらずに見抜くことを要求されているそうだが、わざわざイレギュラーにしてまで聞く意味はあったのだろうかと思う。 そんなひっかけに、引っかかったか引っかからないかで大きく点が違い、志望校を変えなければならなくなる。実力が歴然と判るという問題で差がついたのなら納得もするが、ひっかかった失敗感だけが残るのはどうかと思う。 某氏はセンター国語はクイズみたいなものと喝破していた。他の教科ではあまり言わないようだが、国語教員はその感じがよく判る。国語教員は、ただただ失敗しないようにハラハラドキドキするしかないというのが、なんとも歯がゆい。
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