ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2010年03月22日 :: テレビ収録の演奏会 |
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昨日、石川県立音楽堂コンサートホールにて、井上道義指揮のオーケストラアンサンブル金沢第二七八回定期公演を聴く。 目玉は十八歳の天才青年ルベン・シメオ(tp)。タルティーニの「トランペット協奏曲」とハイドンの「トランペット協奏曲変ホ長調」で師匠モーリス・アンドレ譲りの正確なリップ・ワークを聴かせた。若いのでフレーズに軽快感があり、カデンツァ部はもう「溢れるテクニック」という感じであった。 アウエルバッハの「フラジャイル・ソリテュード(弦楽四重奏とオーケストラのための)」は、少し不気味な感じを残した静かな曲。現代音楽として難しくなく、弦一本の響きの多彩さをホールに響かせた。 「チェロとブラス・オーケストラのための協奏曲」は、チック・コリアとの共演でジャズファンにも知られるフリードリッヒ・グルダの怪作。ドラムとギターが入り、もともとのコントラバス奏者と三者でリズムを刻む古風なロックビートの中、ルドヴィート・カンタがアンプを通したチェロで、ジョン・マクラフリン(e.g)ばりのフレーズのソロを聴かせるかと思うと、バロック調ありスペイン調あり、クライスラー「愛の悲しみ」の如き甘美なメロディありと曲調が千変万化、それがはっきりとブロック別に出てくる。最後は行進曲風。全体としてはチェロの技巧総まくりのチェロ協奏曲の部類である。何ともあの怪人らしい。途中、ミラーボールの光がきらきらと会場をまわり、管も楽器を上下にしてブラスバンド風、井上も踊らんばかりの指揮ぶりでロックコンサートのイメージを演出していた。一九八〇年作ということなので、作曲意図は判りやすい。あの頃、ジャズはフュージョン全盛。つまり、この時代に多く聴かれているあらゆる音楽のクロスオーバー、あるいはジオラマといったところである。愉快な曲。 他に、ヘンデルの合奏協奏曲第12番ロ短調ニ長調。アンコールで小曽根真(p)が客席から呼び出され、tpとcelloのトリオで一曲やって喝采をあびた。これで観客の満足感はぐっと増した。 テレビ収録のカメラがまわっていた上、CDライブ録音もするということで、オケの音も締まっていて実力全開の演奏であった。観客も微妙に緊張気味。井上になって数年。オケは音に表情が出てきて明るさが増していた。 連休の上、強風で鉄道は遅れ気味のようで。帰りに寄った駅名店街は観光客でごった返していた。
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