ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2013年05月14日 :: NHKドラマ「第二楽章」を観る |
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同じ釜の飯を食った親友の音楽界での成功が羨ましく思うままに、今は音楽を捨て、家庭人に収まった遠藤奈津美(板谷由夏)と、クラシックの世界で成功はしたものの、浮沈厳しく、奈津実の夫となった一登(谷原章介)への思いも断ち切れない白瀬茉莉(羽田美智子)の二人の女性の友情を描いたNHK火曜夜のドラマ「第二楽章」(全九回)を、現在、第五回まで観た。 夫を挟んだ三角関係的な人間関係も二人の関係に陰影を与えるが、それ以上に、独身で音楽だけに身を捧げ、キャリアを歩む女性と、主婦として夫や家族を支え、母として娘を育てている女性の考え方の違い、あるいは、若い頃の小さな裏切りと、そのことへの長年のこだわり。無二の親友だからこそ渦巻く愛憎の心の内などが幾重にも重なって、すんなりといかない二人の気持ちのやりとりが繊細に描かれていた。 茉莉は多少の障害があっても自分の思いを通す性格で、奈津美夫婦に波風をもたらす。基本的な彼女の立場や考え方はキャリアを重ねる女性の雛型で、反対に奈津美のほうは、キャリアを目指したが、妊娠を機に、納得の上、そこから離脱して、女としての幸せを掴むことに転向した女性の雛型である。台本作家は、今多い、この二つのタイプの女性を、各々の生活の中に近づけたらどう火花が飛ぶかという発想で作り始めたにちがいない。 茉莉は、外国のキャリアを失い不安定な状態で、だらしない独り身の母親も気にかかる。他のことを切り捨ててでもひとつのことを信じてやってきた自分に対する懐疑や、端から見ると輝かしいが、そこには自分の欠落している部分への空しさもあって、茉莉なりの悲しみを抱えているし、主婦の奈津美には、納得はしているものの、時間を止めてしまった挫折感がある。その気持ちで、夫を取られかかったと思ったり、娘の気持ちも茉莉に取られてしまうのではないかと焦りと不安な気持ちも加わって、精神が動揺する。 どちらも 自分にない部分を持つ相手に憧れを持ち、且つ相手への敗北感を抱え込む。第五回では、お互い取っ組み合いの大喧嘩をして、言いたいこと言って絆を繋ぎ直したが、さて後半はどう展開するか。 女の人の生き方は、今、本当に多様化している。出産と子育てという大事を自分の人生のどこに定位させるか。そもそもそういう人生を歩むかどうか。それに決断した自分をどう納得させ、懐疑せずに生きていけるか。現代の女の人の生き方は、本当に難しい。
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