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ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。

 内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。

 

・XP終了に伴い、この日誌の更新ができなくなりました。この日誌の部分は、別のブログに移動します。アドレスは下記です。

 

エキサイトブログ 「金沢日和下駄〜ものぐさ〜」
           
http://hiyorigeta.exblog.jp/

  2005年10月11日 ::  金沢駅西地区雑感

 昨日の体育の日、元同僚のお見舞いにでかけた。椎間板ヘルニアで手術後六日目という。開口一番、「術後のことなど、何でもわからないことがあったら聞いて下さい。」と言い放ち、「大便でましたか。」「ああ、その痛みは心配いりません、直にひきますよ。」なんて、したり顔で受け答えしているのがちょっと他の見舞い客と違うところ。

 病院は駅西地区にあった。昔は「駅裏」などと陰口を叩かれていたが、今や県庁が移転して、発展著しい。穀倉地帯の田畑をどんどん潰して、あっという間に、新町がぬっくと出現した感じで、駅から港へのびる「大道髪の如き」50m道路には、大型店舗や大会社の支店が軒を連ねつつある。
 ただ、金沢平野のまっただ中である。四方に山なく土地に高低がない。道も整然としている。つまり、町の香りがないのである。のっぺりとした風景。方角でさえはっきりしない。
 遠景の山並みや坂・崖、くねった道は町の特色を生む。地形、気候、土地柄に合わせ、人が住みやすいように工夫したてできたもの、いわば自然に寄り添う「合理」の極致の景観が、長い時を経て、その土地の香りになる。
 先の遠足の時に歩いた、こうした落ち着いた古町の佇まいと、今日見ている、槌音高らかに建設中の現代建築の群れ。同じ括りに入れるに躊躇するかのような対比的な景色だが、どちらも紛う方なく金沢の今である。
 でも、昔も……、と思う。前田利家が入城した時、尾山御坊(金沢)は、武士の町でも何でもなく、坊主と町人の小さな町だった。それを、城下町としての体裁を整えるべく、急ごしらえの造成もやったに違いない。今は古びた足軽たちの町も、当初はペキペキの普請だったはずで、いつでもどこでも、新しいというだけで、既成側からは軽佻浮薄に映るものである。
 新しい街も、現代に意味づけられた「合理」精神の結果であろう。それがなんだか素人にはさっぱり判らないが、きっと都市コーディネーターや高名な建築士あたりの高邁なコンセプトがあるのだろう。
 何百年か後、このコンクリ色の町は、どんな町の香りを発散することになるのだろうか。

 

 いつもこぢんまりとした旧市街地ばかりを動いている私は、別世界のような広々とした空間の景観に、少々、怖じ気にも似た感情が湧いてきたことに気づいた。この景色に自分は関係がないという疎外感のようなものである。
 現代文明に無用之人、茲に在り。
 私は車の後席で窓の外の流れる景色をぼんやり眺めていた。

 
 

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