ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2005年10月28日 :: 「頑張りまっし金沢言葉」(北国新聞社)を読む。 |
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平成7年、地元新聞の「方言の今」をテーマにした連載を本にしたもの。 取材でつなげて書いてあるので、学問的な体系的論述でないのが残念であるが、今の金沢方言を書き残しておこうという趣旨は充分成功している。 おそらく、ここに出てくる八十歳を過ぎている古老の多くは、すでにお亡くなりになっているだろう。彼らの話しているような伝統的な金沢言葉(「ございみす」など)を生で聞く機会はますます減っている。それに対し、ここで最近の若者言葉として紹介されているものは、ますます根を張ってきているようで、十年という時間の経過によって、なおさら興味深いものとなっている。 方言は結構流動的なのだというのが読後の感想である。 まず、今は、テレビなどで東京言葉がダイレクトに入ってくるので、その二つが混合したり、棲み分けしたりしているという。 例えば、油揚げの入った饂飩を、こちらでは「いなりうどん」という。東京では「きつねうどん」。東京の狐が田舎の稲荷を駆逐するのかと思ったらさにあらず。仲良く棲み分けしているという。東京のきつねは、揚げが大きく1枚、甘煮にしてある。金沢のいなりは、小さく短冊切りにして、葱と一緒に散らす。別段甘くは煮ない。そこで二つともメニューにあるお店があるという。品物に微妙な差があることを利用して、別物として棲み分けているというのである。そこで、未だに「いなりうどん」は安泰なのであった。 この本によく出てくる「ネオ方言」という言葉も初耳であった。新しく変化をきたした方言のことを言う。金沢は「〜がや。」と、ガを多用するので、昔から、あまり奇麗な言葉ではないと言われていたが、それが、いつの間にか「〜ゲ。」になり、今は「〜ゲン。」になっている。「私、今日、塾いくゲン。」というような使い方をする。若い女の子が、ちょっとかわい子ぶって使う言い方で、中年は使わない。言われてみれば、確かに、「がや」の勢力は弱まっている。(つづく)
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