ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2007年02月19日 :: アテフ・ハリム(vln)のリサイタルを聴く |
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昨日のこと。日本を活動拠点にして十数年、かつてフランス国立管弦楽団のコンサートマスターも務めたエジプト系フランス人、アテフ・ハリム(Atef Halim)のバイオリンリサイタルを聴いた。場所は駅東口の金沢市アートホール。三百人収容の小ホールだが、聴衆は百人程度。 曲は、モーツァルト「バイオリンソナタ・変ロ長調(K.454)」とフランク「バイオリンソナタ・イ長調」をメインにし、中間部にラフマニノフのボーカリーズや日本の「浜辺の歌」などのアンコールピースを並べる親しみやすいもの。 アテフ氏はそれなりのお歳と思われるが、頭にターバンのような布を巻くのがトレードマークらしく、堅苦しい格好はお嫌いのようだ。それは音楽にも現れていて、私の演奏を楽しんでいって下さいといった感じの演奏だった。情熱的で力強さを感じさせる弾きぶりで、特に、サンサーンスの「死の舞踏」の高速テンポでは、ボウの弦糸を切りながらの熱演だった。この曲、リズミックでジャズ好きにも楽しめる曲だ。 反面、弱音での繊細な響きというようなことには些か無頓着で、スローな曲のテンポも速め、しみじみとした情緒といった面は重視していないようだ。総じて、自分流を守る職人さんといった印象。現代の音楽業界のスマートな傾向とは違っているので、録音のオファーが次々舞い込むというタイプではないようだが、私は好ましく聴いた。伴奏の加藤徹は洗足学園の先生。達者なピアノで、息もあっていて音に存在感があった。この方もそれなりのお歳。詰め襟風衣装が似合う。オジサン二人舞台で頑張るの図。 ステージとの段差があまりない客席の三列目。演奏者とは目睫の間である。バイオリンの立った音に、後方からマイルドなピアノの音が包み込むように絡まりながら私の座席に伝わってくる。弦楽器ではチェロの音が好きだが、バイオリンの響きもなかなかいい。アンプリファイアされていない、楽器本来の音に身近に触れる楽しさは、こうした小さなホールの小さな編成ならではのことである。 実は、これも招待券での入場。行きの車の中で「私たち、ちゃんとお金払って行った方が少ないんじゃないかな。」と夫婦で指折り数えたが、どうやら間違いなくそのようである。 午後二時開演だったので、日頃あまり行かない駅西地区へむかい、初めてのお店でお昼をとり、コンサート終了後は、前回同様、駅売店で駅弁を買って、それで夕食にした。前後に食事のついた、ささやかなお楽しみの一日だった。
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