ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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2007年03月27日 :: 連絡がつかない……能登半島地震 |
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二十四日朝十時前に起こった能登半島地震の時、私は鶴来武道館にて合宿引率中だった。縦揺れが長く、最初、私を含めそこにいた誰もが、裏を通る金名線の電車の振動と思ったようだ。暫くして大きな横揺れが来た。かがむことも出来ず、全員、立ちすくんだままおさまるのを不安げに待った。 実家は古い木造、倒壊が心配である。間髪を容れず自宅に安否の連絡を入れた人はつながったようだが、すぐに回線がパンクして不通に。何度もケータイを借りてトライするがつながらない。昔なら必ず公共施設にあった公衆電話が今や激減していて、この武道館にもなく、事務室の電話を借りることにする。実家はダメだったが、自宅にはつながったので、愚妻に実家まで安否確認に出向くように頼む。同じ市内でも局番によってパンク度が違うようだ。結局、老父母、実家ともども問題がないことが確認できたのは、お昼前だった。 ケータイよりも有線、ケータイでもいろいろ付いてる最新機種より古い単純な機種がつながりやすく、メーカー間の差もあった。ウィークエンドでこれである。平日、皆が働きに出ていた時だったらどうなっていただろう。現代ケータイ文化の脆さを実感した出来事だった。 ネットなども含めメディアのない環境にいたので、概要を知ったのは宿舎の部屋で見た夜のテレビニュース。関係がなかった地域の人と何ら変わらない。実際にかなりの揺れを体験しても、情報から遠いと、ほとんどなにも知らないままだったし、受け止めた情報も、被害の度合いや遠近、必要性とは関係がない均一なもの。自分が知りたい情報が、身近に、すぐに手に入らないもどかしさを感じた一日だった。「ユビキタス」という言葉があるが、全然である。「いざとなった時」と限定すると、白黒テレビが入り電話が普及しはじめた半世紀近く前とたいして変わらないことを実感する。 震源地は志賀原子力発電所の真横である。県民はすぐに、原発が停止中だったのが不幸中の幸いだと感じた。私の周囲でも、会う人ごとその話題をしていた。臨界事故隠蔽問題はここのところ全国的な大ニュース。しかし、今回、マスコミでは、ほとんどこれに絡めた報道をしていない。東京のレポーターが被災地に舞い降りてきて、倒壊現場をリポートしているが、数日後には、こうした人達はいなくなって、それで終わりなのだろう。それはそれ、これはこれの態度を感じ、原発立地県の県民の不安感を全然掬いとれていない報道に上っ面感を感じざるを得なかった。 今日、職場に戻ったが、能登のご実家が大変なことになってる方がいるなど、身辺でも色々な影響が出てきている。ここ金沢は、能登に爺婆残して来られている方が多い。今後、どこでどう一家が生きていくか、問題を突きつけられたご家族も多いだろう。また、私的なことばかりでなく、一県直撃は、今後の県の動きに陰に陽に長く影響する。県民としてはそれなりに覚悟が必要だと、二日だった今、そちらに意識がいくようになった。
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