ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2008年12月10日 :: 「伊勢物語」から |
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何度も愚痴っているが、生活や言葉が、近年、急激に違ってきて、私達以前の世代だと常識的なことを、今の子供たちは知らない。結果、古典の授業はやりにくくなった。 和歌から「折句」の言葉を見つける問題。答えは「をみなへし」だったのだが、四句目冒頭にあった漢字が読めなかったようで、ほとんど出来なかった。「おみな○し」とまで判れば、「女郎花(おみなへし)」のことと判るだろう? と聞いてもシーン。そもそも、そういう花を知らない、名前も初耳ということだった。これでは出来ないのは当たり前。 「すずろなり」。これ自体では判らないかも知れないが、この言葉は「そぞろ」と同じ。ほら、「そぞろ歩き」って言うでしょ、と問いかけるが、判らない。じゃあ、「気もそぞろ」って言うでしょ。こっちは少し判った子もいたが、大勢は判らない。もはや、「そぞろ」にひっかけて教える教え方は無理のようだ。 「時知らぬ山は富士の嶺何時とてか〜」の「ときしらぬ」には「不時」が掛けてある。「フジ」には、他にどんなのがあるかと質問した。 もちろん、すぐに助け舟を出す。ほら、ミルキーを作っている会社にあるね。これはほぼ全滅だった。ミルキーを知らない。ほら、ペコちゃんがキャラクターの会社だよ。これで数人が「ああ。」という顔をする。でも、かなりダメっぽい。「去年、期限切れ材料使用で問題になった会社だよ。」これでもう少し気づく。 それにしても、お菓子の会社で、子供に認知されていないのはどうなんだろうと思っていたら、すぐ後になって、大手製パン会社によって子会社化されてしまう旨、発表があった。 「こぞりて」などになると、もうこちらも諦めムード。有名な賛美歌に「諸人こぞりて」というのがあるよねと、力無く説明する。 これでは日本は危ないのか、あるいは、時代が違ったのだから仕方がない、子供たちは別の素晴らしい能力があるのだから、文化のウエイトが違っただけだと考えて、そう気にしなくていいのか、どちらか、私には判らない。
「筒井筒」を教えた後 河内の女(め)何故捨てられたのか判らぬと 生徒来たりぬ生計(たつき)知らずに
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