ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2009年03月02日 :: いい話を聞いて |
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今年、各分野の専門家による特別授業や、大学に出向いての実習を理系の生徒とともに体験している。 例えば、コペルニクスがどう考えて地動説を唱え、ガリレオが受け継いで何をやり、ニュートンがどう続いたかの講義を聞いた次の回に、国立天文台の方の最新情報を聞く。なかなかうまくできている。 その若い天文学者さんの話で、現在、宇宙はどこまで解明されているのかがよく判った。今や天文学は、望遠鏡で眺めるだけでなく、スーパー・コンピューターによる演算やシュミレーションで実験的に考えていくらしい。そうした研究の進歩に目を見張った。しかし、考えてみると、作業は変われど、根底は「起こっていることへの疑問とその解明」である。気軽なパーカ姿の若手研究者も、まさしくガリレオの末弟子に違いない。 少し後にあった元宇宙開発機構の方は、今度は実際の宇宙飛行の様子を説明して下さった。これは、実際に宇宙空間で不都合がないよう、どう対処しているか、日本の宇宙開発はどこまで進んでいるかといった具体的な話。同じ宇宙の話でも三者三様で面白かった。 数学分野では、どうして円周率は求められたかという話を聞いた。途中の計算自体はよく理解できなかったが、アプローチの仕方は判った。πが既定の数字として勉強しているだけでは判らない、学問としての世界であった。 物理分野では、放射線が放出する様子を、よく冷やした箱の中で、霧の動きとして肉眼化する実験を見た。ラザフォード、キュリー夫妻など、お話でしか知らなかった世界を目の当たり出来て楽しかった。 この他、DNAの電気泳動実験、サッカリン(久しぶりに聞いた懐かしい言葉!)の精製、空気膨脹動力の発動機工作など、それぞれ大学の専門課程になって体験するような内容をアラカルト的に体験した。私が学生のころは、「生物」といえば、染色体で終わっていたので、生徒の実験レベルで、ほいほいとDNAを扱うこと自体に驚きを感じた。私は、人類の叡智って素晴らしい、いい経験をして、「学問」が好きになってくれるといいと素朴に思い続けた。全課程でほぼ理系を網羅しており、子供たちの進路選択に大いに参考になったはずである。おそらく、「若さ」とは、こうした刺激に人生を賭(と)して飛び込んでいくことができるということなのだろう。 逆に、ロートルの私はと言えば、感心の連続ではあったものの、他分野を積極的に吸収して応用していく余力はなくなっている。食い付く気力が足りなくなっていることを実感し、ちょっと情けない気持ちにもなった。
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この日記には教育についてのコメントが出てきます。時に辛口のことも多いのですが、これは、あくまでも個人的な感想であり、よりよい教育への提言でもあります。守秘義務や中傷にならないよう配慮しているつもりです。 もし、問題になりそうな部分がありましたら、メールにてお知らせください。
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