ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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2009年04月13日 :: 小林一郎先生御逝去 |
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十一日、小林一郎先生が逝去されたことをインターネットのお悔やみ欄で知る。九十二歳という。すぐに友人にメールで知らせる。ご病気をされて、かれこれ二十年近く療養生活を続けておられたはずで、後半生、穏やかにお過ごしになられていたのか、毎年、賀状をいただく度に気になっていた。 先生は田山花袋研究の第一人者。私が教えを受けていた時は、大著「田山花袋研究」シリーズを鋭意執筆中で、今から考えると、先生一番のご活躍の時期だった。 面倒見のよい先生で、ゼミの後、教え子を近くの喫茶店に連れ出し、授業の続きの語らいの場を作ってくださった。コーヒー代は先生のおごり。飲み会にもいつも夜遅くまで付き合って戴き、ご自宅が遠い上に、日々、大学教員としての仕事もあるし、一体、いつ、あれだけの執筆活動が出来るのだろう、スーパーマンのようだと、我々若造はいつも舌を巻いていた。 早春、ゼミ旅行で鎌倉に行って東慶寺などを案内・解説して下さったもいい思い出である。 とはいうものの、実は、最初は概論的な授業でお習いしただけだったので、深い印象はなかった。ゼミでも、最後まで一言も発せずじっと個人発表を聴いておられ、最後の五分で短いコメントを仰るだけだったし、よく目をつむっておられたので、もしかしたら寝ているのではと疑ったくらい。コメントも、最初のうちは、常識的なことを言っているにすぎないような気がして物足りなく思っていたのだが、すぐに、不要なことには触れず、もっとも本質的なことをズバリと突いていることが判ってきて、結局、一人一人が半年間近くかけて一所懸命調べたことも、先生の短いコメントの「掌の上」にさまよっているにすぎないと悟り、先生の偉大さをしみじみ感じたのだった。(つづく)
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