ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
・XP終了に伴い、この日誌の更新ができなくなりました。この日誌の部分は、別のブログに移動します。アドレスは下記です。
エキサイトブログ 「金沢日和下駄〜ものぐさ〜」 http://hiyorigeta.exblog.jp/
シェークスピアの「リア王」によく似た話である。原作のジェームス・ゴールドマンは大いに参考にしたことだろう。「ヘンリー八世」などは悪名高く有名だが、「ヘンリー二世」となるとよく知らず、観劇後、史実を調べた。領地を大幅に拡大させた彼に対し、女傑の妻は、実家の利益を代表して動く。彼女は長男を手先として使い、三男は王のほうが可愛がる。この大枠は史実通りである。 そこに、今後を決めるために全員集合させるという史実にはない一日を作り、各々の思惑を次々に観客に提示していくという形で物語は進む。言うなれば、お互いの化かし合いだから、長舌がそのまま本心とは限らない。怪しげで思惑ありげな弁舌が次から次へと続き、前のは嘘という小さなどんでん返しが繋がっていく。このお芝居の妙味はそこにあって、そこを楽しめばいいのだろうが、少々、込み入っているので、ついていくだけで精一杯。あまり、やられた、だまされたというお芝居的楽しみを享受する余裕はなかった。 史実では単純に夫婦対立の図式なのだが、芝居では、妙な連帯感のような交流があって、終盤、夫婦手を取り合うというような場面もある。なんとも、よく判らない夫婦である。 平幹二郎のシェークスピアは定評があり、これも同様。麻美れいも女傑ぶりを振りまいていて、いかにもそれらしい。 最近、会員減少の加え、高齢化が著しく敬老会のようになっているので、バタ臭いこの種の芝居をずっと精神集中してつきあっていられるか、ちょっと辛かった人も多かったのではないかと思わないでもなかった。(2010・2・24)
|
|
お願い
この日記には教育についてのコメントが出てきます。時に辛口のことも多いのですが、これは、あくまでも個人的な感想であり、よりよい教育への提言でもあります。守秘義務や中傷にならないよう配慮しているつもりです。 もし、問題になりそうな部分がありましたら、メールにてお知らせください。
感想をお寄せください。この「ものぐさ」のフォームは、コメントやトラックバックがあるブログ形式を採っておりません。ご面倒でも、左の運営者紹介BOXにあるアドレスを利用下さい。
(マイノートパソコンと今は無き時計 2005.6 リコー キャプリオGX8)
|