ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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仕事を終えて集配郵便局の窓口へ手紙を出しに行ったら、前の客は天然水の段ボール箱を送る客だった。気にもとめず、マンションに戻ると、エレベーター前にはミネラルウォーターやお茶の箱が……。マンションの住人の誰かが運んでいるらしい。買いだめかな、沢山買うな、くらいの気持ちで家に着き、テレビをつけると、首都圏の水から放射性物質が検出されたので乳幼児は軟水のミネラルウォーターで対処してほしいというニュースをやっていた。 そこで、もろもろのことが繋がる。エレベーター前のペットも首都圏在住の親戚にでも送るために用意中のものだったのだろう。葉物畑と同じように浄水場は青空の下。関東地方はうっすらと汚染されている。だが、だからといってどうすることもできない。何もマスコミは取り上げていないが、魚も心配。原発直近で泳いでいた魚は、高濃度で体内被曝したはずで、そんな魚が影響のない魚たちに混じって水揚げされても、誰もストップできない。遠く離れた人がまるで宝くじに当たったかのように体内被曝することも考えられるが、これもどうすることもできない。愚妻は、葉物野菜など計測しえた特定のものばかりを取り上げて云々言う愚をさかんに指摘する。すべてのものに放射性物質は降りかかっている。今後、思わぬところにボディブロウのように影響が出る。 原発のニュースで、情報がなく避難地区に今までいた住人がいたという。観ながら、愚妻は十何年も前の、放射能汚染から取り残された老夫婦を描いたアニメ映画を思い出すと言った。何の連絡もないまま生活を続けて、どんどん体が悪くなって死んでいく話である。 放射能と放射線、放射性物質などよく似た言葉の違いを質問した私に、愚妻は判りやすく説明しながら、「原子力開発とは人類の叡智を結集しての愚行かもしれない。余程注意して扱わなければならないのに……。」と呟いた。聞けば聞くほど、なんて「扱いにくい」ものに人類は手を出したのだろうと感ずる。元々、地下で天然放射性元素が崩壊する時に出す熱を人間の住む地球表面で利用しようとしたのが原子力なのだという。それが今回扱いに失敗した訳で、見せ物としてニューヨークに運ばれ、鎖を切って暴れ回る「キングコング」を思い出す。 今後、日本は原発政策の再策定を迫られることになるだろう。「美しい日本の私」と川端は言ったが、広島、長崎、東海村。それに今度の事故と、狭い国土でこれだけの放射線を約半世紀という短いスパンで浴び続けた国はいない。産業発展の絡みで「これに懲りて」という単純なことにはならないだろうことも予測され、不透明である。そもそも救援に来た米軍の空母が原子力船というのも、悲しいくらいに今の世界のエネルギー事情を象徴している。
今日、津波で子供三人と老親を失った家族の焼き場の場面をテレビで流していた。先日は、母親を亡くした女の子が「お母さ〜ん」と泣き叫ぶシーンが流れた。事態がよく判っている小学校中学年くらいの子だけに、尚更痛々しく胸が詰まった。卒業式を中止し、来た者だけに証書を渡す学校の場面もあった。 仕事場は、今日は新入生が物品を買いに来る日。初々しい子供たちが教科書や辞書を買い求めている。こちらは、何事もないかのように年度末の行事が進む。
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