ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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金沢二十一世紀美術館で開催中の「荒野のグラフィズム:粟津潔展」を観る。「教職員対象無料招待ウイーク」という制度を利用してみるのというのが今回の訪問動機だったので、どういう作家か知らないままの見学となった。 前半展示されていた現代アート作品は、シルクスクリーンの反復を利用したものが多く、正直、ピンとこなかったが、その中で、多色を使った縞模様のデザインだけはどこか見覚えがあった。 どこで出会っていたのか。その疑問は、展示後半、グラフィック・デザインの具体的な仕事である本の装幀を紹介したコーナーですぐに氷解した。彼がデザインした本を私はそうとは知らずに数多く目にしていたのである。ああ、この人ならよく知っている。イラストも雑誌や新聞で一時期よく見かけた。 最後の部屋。数多く手がけたポスターが丸い壁一面に時代順で並べてある。どこかアンディ・ウォーホルあたりを真似ているような前半のモダンアート系の作品より、こうした実用としてのグラフィック作品のほうに日頃の地道な仕事ぶりが感じられて好ましく映った。指紋、手相、ハンコ、モナリザ、阿部定、象形文字など、時代によりモチーフが多彩に変わっていくのも面白い。 手元のパンフレットに、彼は戦後グラフィック・デザン界の草分け的存在であると紹介されていた。調べると一九二九年生まれの方。今や八十歳目前の大ベテランである。六十年代後半から七十年代あたりの作品に、サイケ、ヒッピーなどをキーワードにする時代の空気がたっぷり含まれている作品が多く、観ていて懐かしい気分になった。 別の日、「アート・ナウKANAZAWA 第四十六回北陸中日美術展」を観に、あまり間をおかず美術館を再訪した。 抽象画中心だが具象画も時に混ざり、彫刻にも面白いものが並ぶ。水墨画や書も一枚ずつあって、その雑駁性がこの展覧会の楽しいところ。毎年恒例の鑑賞である。 昼に予定があって、展覧会のその日一番のりで入場し、混み出した頃には館を後にしたが、観光施設化しているこの館を地元民が利用するにはいい動き方だったかもしれない。
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