ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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震災から4か月近く。原発問題の覚え・記録として、以下、メモ的に箇条書きする。 1 原発は被災から数日にしてメルトダウンし、圧力容器を落ちてメルトスルー状態になっていたという。証拠のデータを持ちながら、はっきりと確認がとれないという理由で、発表はずっと後になった。愚妻が、三千度近くの高温を持ち堪える金属はこの世に存在しない、既に容器が傷んでいる可能性のほうが余程高いと早くから言っていた。おそらく多くの者が感づいていたこと。パニック防止の観点で情報を遅らせたのだろう。昔の大本営発表は嘘の情報を垂れ流した。今は、情報を隠蔽し後から小出しする。かたちの違いこそあれ、結局、昔と同じである。 2 風評被害の防止という話をよく聞く。確かに、福岡は福島の隣ではないかというような当初の韓国国民の誤解などは風評被害の最たるものではある。しかし、放射性物質に汚染されているが、基準値以内だから大丈夫というレベルの商品に対する消費回避行動まで、十把一絡げで風評被害だというのはちょっと違っているのではないか。ニュースなどでよく聞く「風評被害」にも、いくつかの場合分けがあるような気がしている。 また、局地的に値の高い高い「ホットスポット」なる現象も確認されて、遠く離れた地域の農産物にも基準値を超えたものがあるという。測定の専門家も足りていない。当然、すべてのものを測りまくるという訳にもいかず、多少放射性物質が付着していても特定できないまま、何年もたつとどうでもよくなり、うやむやに流通していくというパターンになりそうである。 3 汚染された冷却水がどんどんたまり、その放射能除去装置が事故続きで順調ではない。一歩間違うと、垂れ流しになる危険性をはらんでいるという。終息は見えないまま。愚妻に、いったい、いつまで冷却し続けなくてはならないかと聞くと、半減期、短いものもあるが、長いものだと天文学的数値になるという。厳密な基準に従うと、日本人は、日本人という種族が存続しているかぎり延々と冷却管理し続けなくてはならないらしい。下手をすると、今後もずっと被曝人間を輩出し続けなければならないことになるやもしれぬ。愚妻は、致命傷を負って血がどくどく噴き出しているのに、人はなんとかしようと手を傷口にあてて押さえようとする、そんな絵柄が原発のニュースを聞く度に脳裏に浮かぶという。 4 これだけのことになり、原発反対の大合唱になるのかと思っていたら、そうならないことに、当初、意外な感を持った。新聞のアンケートなどによると、「原発いらない」派、あるいは「原発は徐々に縮小すべきだ」派が数としては多いにもかかわらず、「原発は止めよう」が輿論になっていない。西ドイツは路線を転換したし、イタリアも仏蘭西にオンブにだっこの批判はあるにしても、国民投票で要らないという態度をはっきりさせた。 経済大国を維持していくためには原発の存在は欠かせない、現実の選択肢として、それ以外を選ぶ者はヒステリックな人たちだと批判した保守政治家もいた。多くの利権が絡むこの問題。政治の動きは、容認・早期再開に「草木も靡(なび)く」状態である。日本は当事者。世界に態度をはっきり示さねばならないのに、輿論も一枚岩にならず、現首相は段階的エネルギー移行を考えているらしいが、政権全体では再開路線らしいし、そもそも政権基盤自体が盤石でない。今後、政局がどう動くかも不透明だし、これもうやむやなまま、国民は夏の節電に閉口し、「背に腹は代えられない」という国民感情が醸成され、それに政治が乗っかる形で、これもなし崩し的に「原発大国維持」路線で落ち着きそうな気配である。 戦争の時もそうだったが、日本人は本当に賢い国民なのだろうか。
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