ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2007年12月23日 :: (つづき) |
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そこで、二十年近く前に購入し、気に入って家用として大事に使っている私のペリカン万年筆が、どんな位置づけのものなのか、ちょっと興味が出て調べてみた。西ドイツ製との刻印があるので、ベルリンの壁崩壊(一九九〇年)以前の製品。 まったく同じものは現行カタログからは見つからなかったが、どうやら「スーベレーンM400」というシリーズのファーストモデル黒(1982〜1998製造)らしい。確か三ランクあった種類の一番下ランクのものだったが、当時は自分のご褒美に奮発したという感覚だった。14金ペン・インク吸入式。本当の万年筆愛好者が普段使いでどんどん使っているのがこのグレードらしく、身の丈にあったいい買い物をしたと今更ながら愛着が湧いた。 家にはもう一本万年筆がある。大学卒業のお祝いに戴いた国産品。当時は万年筆を贈るのが定番だった。これにいたっては四半世紀以上前のもの。長年使っていなかったのを筆箱から取り出してきて、軸を水に一晩つけ置き、自己流メンテナンスを施して復活させた。 確か、インクカートリッジが机の抽斗にあったはずと久しぶりに紙箱から取り出してみると、中のインクは、皆三分の一ほどになっていていた。密封してあっても蒸発するものらしい。ちょっとウイスキー樽の「天使の分け前」という言葉を連想したが、酒ならぬインクではイメージは膨らまない。古いインクはボディによくないということだが、まず、これを使い切ろうと、これも職場で稼働しはじめた。 このごろ、「書く」といえば、キーボードを叩くか安い軸細ボールペンばかりだったような気がする。筆を動かして文字を書くことを楽しむ。その楽しみのために筆記用具も楽しむ。(オーディオの記事でも同じような言い方をしたけれど……。) 私たちの子供のころは、鉛筆はどのメーカーのどの堅さがいいとか、誰それは金の輪っかがついている高級鉛筆を持っているとか、あの子は象が踏んでも壊れない筆箱を持っているとか、結構、文具にこだわっていたものだ。それは今の子供も変わらない。文房具屋さんで子供たちに混じって文具を物色していて、つくづくそう思った。 最近、書く道具にこだわってみようかと思いはじめた心の奥には、そんな、どこか懐かしいあの頃の郷愁が混じりあっているような気がする。
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