ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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年頭に、ラジオなど既存メディアは、インターネットの驚異に晒されているという趣旨の文章を書いたが、今年の出来事を見ていると、まさにそれが、表面化した年になったことに驚く。 今年一年、IT産業によるラジオ局、テレビ局の株取得問題で喧しかった。書いてすぐに、インターネット関連会社ライブドアによるニッポン放送買収問題が世情を賑わせた。今年後半は、ネット小売りの胴元のような商売をして急成長した楽天によるTBS株取得問題である。IT側は、メディアとネットの融合による利便性を訴えている。まあ、簡単に言うと、配信は電波ではなく、ネットを利用するが、IT産業自体に番組製作能力がないから、売る商品、つまり「番組」というコンテンツが欲しいということなのである。 それにしても、日本を動かしている資本は、今や、ものを作る「産業」資本から、IT関連産業やファンドに移った感がある。プロ野球の球団名の変遷を見れば、それは一目瞭然。 今、せっせと解いている評論問題に、現代は産業資本主義から、どこに儲けがあるかを、めざとく見つけ、そこに投資するマネーゲームの時代になってきた。キーワードは「差異性」であるという文章があったが、そうした産業構造の変化を、経済に疎い私も、まざまざと実感した一年であった。 この種の会社、マネーロンダリングに代表されるように、お金転がしのような悪い印象がつきまとう。そもそも、ものを作らなくて大丈夫なのかと素朴に思うが、産地から原料を買ってきて加工して商品に仕立てる「加工貿易」が、産業のグローバル化によって崩壊しつつある今、日本の生きる道は、確かに、「差異」を見つけ続ける綱渡りをしていくしかなくなったようにも思える。 予測が当たったというより、なんだか、そんな予兆がするなと、末端の我々庶民が感じはじめた頃には、上の方では、もうとっくに、その方向で巨大な力が動いてしまっている、そんな印象を持った。 二〇〇五年は、後に、産業構造の変化が内部完了して表面化した、日本経済のIT産業主導元年、ポスト産業資本主義元年として銘記されるのではないかと、ここで、素人プチ予測をしておきたい。 十年後、この文章を読み返すのが楽しみである。
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(マイノートパソコンと今は無き時計 2005.6 リコー キャプリオGX8)
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