ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2010年03月28日 :: ネットが出来なくなって |
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パソコンのリコールをのばしのばしにしていたが、この年度末、ようやく修理に出した。古い機種なので、今更という気がして放置していたのだが、さすがに製造会社から電話がかかってきたので観念し、送られてきた箱に入れて送りかえした。 さて、ネット環境がなくなって一週間。いつも読んでいるブログなどを読めないのはどうということもなかったが、ネット検索で調べものができないのには困った。いつも、家に帰ったら電源は入れっぱなしにして、買いたい商品の詳細を調べたり、バス時刻表を調べたりと、便利に使っていたので、今までいかにネットに毒されていたかを思い知った。 その分、見事にテレビを観る時間が増えたので、「テレビの天敵はネットだ」という通説は、まったくその通りだと思った。 テレビで流す一本の映画を最初から最後まで観たのも久しぶりのこと。見に行けなかった作品だったので、大いに楽しんだ。 寝台特急「北陸」号に芸能人が搭乗してレポートした鉄道番組も長々と観た。それで、充分、乗った気になった。 今夜のNHKテレビでは、再生医療の現在をドキュメントしていた。今やトカゲのように失った器官が再生できるようになりつつあるらしい。 「再生治療」というこれまでの治療とは違う新しい医療は、いわば、小さな人体製造技術である。これは、今後、人類がどう進んでいくのかという倫理的な判断を強いる。先日、授業で養老孟司のハイテク化の行き先に警鐘を鳴らす文章を扱ったばかりだったので、とりたてて興味深かった。 養老の文章は遺伝子情報が解読される前の文章なので、それなりに古いものだが、今や、その解析も終わり、そこに書かれていることが加速度的に進行しているということを、番組を観ながら実感した。遺伝子操作技術は、彼の言うように、いずれ人間を超えた能力をもつ人(超人・神)を作ることができる段階にまで達する。 兄姉の病気を救うためドナーの役割を背負って生まれてくる弟妹のことを「救世主兄弟」というのだそうだが、イギリスは、議論の末、厳しい条件つきで認める法律を作ったそうだ。クローン人間技術も進んでいるという。事細かに検討し、どういった方面について許可するのかあるいは不許可にするのかを、国単位でなく国際的に統一して決めていかねば、なし崩し的に危うい「科学暴走」が起こり、歯止めがかからなくなるかもしれない。 テレビは与えられるだけで自主的選択ができない不自由なものと思っていたが、偶然、いい番組に当たるという幸運が訪れることもある。その反対に、一見、ネットは主体的のように見えて、その実、自分の狭い了見で選ぶだけで、間口が狭いまま選択が固定化し、何も新しいことが起こっていないという面もある。 ネット依存症ぎみだったことを知り、テレビの有用性を再発見した一週間だった。
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この日記には教育についてのコメントが出てきます。時に辛口のことも多いのですが、これは、あくまでも個人的な感想であり、よりよい教育への提言でもあります。守秘義務や中傷にならないよう配慮しているつもりです。 もし、問題になりそうな部分がありましたら、メールにてお知らせください。
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