ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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橋場町交差点の角地、古い銀行の建物を改装して先秋オープンした地元文学愛好家のサロンを目的にした文藝のための交流館である(金沢市尾張町一ー七ー一〇)。市街の主要交差点なので、車ではよく前を通るが、ここも駐車場がなく素通りが続いていた。よし行くぞと思っても、公共交通機関に頼らないと行けないのが致命的。典型的車社会の金沢で、ふらっと立ち寄れないというのは、地元民向けの施設として、ちょっともったいない。 建物は昭和初期の浪漫溢れるレトロな造り。一階は喫茶店風にしつらえてあり、交流の場。二階は五木寛之文庫、三階は、鏡花賞と地元出版物関連の図書室からなっている。 旧知の館長さんのお話によれば、入場料百円、別注文のコーヒー百円で、ゆったり本が読めるので、本当に喫茶店がわりに使ってほしいとのこと。 五木文庫の展示の説明をサポートスタッフから受ける。週刊誌連載のエッセイのゲラを拡大したものに、ぎっしり書き込みが入っている。かなり大幅な手直しを編集者との間で繰り返している。小説や単行本収録の際ならともかく、日々の週刊誌掲載レベルで、こうした緻密なやりとりをしているとは思わなかった。書きなぐって、あとはお任せくらいに思っていた。彼の疾走感あるエッセイの秘密は、こんなところにあるのかもしれない。 読みやすい文章を書くのに、どれだけ時間と労力がかかるかは、私自身よく判っているつもりだったが、なんだか、ベテランは別だと思っていたのである。展示のレイアウトにも、五木自身の意見がかなり入ってるそうだ。 金沢は、中心部に玉川図書館、県立図書館。南部に泉野図書館があるが、北部に大きな施設はない。そうした北部地区の身近な文芸図書館として利用されるようになるとよいと思う。ただ、今はまだ本がなくて、一階書棚はダミーの箱だけが飾ってあるんだよと、こっそり館長さんが教えてくれた。ほんとだ。映画のセットみたいである。 これまで、ちょっとした文学の催し物をするにしても、会場探しからせねばならなかった。それが、これからはここを根城にできる。作品を通じてお名前を存じ上げているだけの方(業界の有名人?)と直接交流できるチャンスも広がるだろう。 コーヒーを戴きながら、私も、考えていた隆盛のためのアイデアを提案した。ホームページやブログも先日立ち上がったし、今、サポートスタッフさんたちがいろいろ知恵を絞っているとのことであった。 市南部の人間には使いにくいというのが、正直なところだが、今後の地元文藝の発信地になるよう祈りたい。 館長さんから名刺タイプの図書カードをもらったし、しっかりお先棒担いでPRしておきます。 皆様、多数のご来場をお待ちしております。m(_ _)m(←千円分)
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