ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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今年から八時になったNHKの朝の連続ドラマ「ゲゲゲの女房」。しかし、勤め人には関係のない時間帯で観たことはない。話によると当初の視聴率こそ低調だったが、徐々に話題になり、今は高視聴率だそうである。 夏頃、NHKテレビに、原作の著者、水木しげる夫人ご本人が出演されているのを観た。なんだか、どこかあっけらかんとしたところがある老婦人で、苦労を苦労とも思わぬところがある反面、初々しく魅力的な女性だった。ということで、番組も終盤の今頃になって読書。 読んだ者誰もが、夫の努力に尊敬の念を抱き、貧乏を悲惨と考えず、夫がようやく成功を収めた時、「来るべきものがきた」といった感覚で受け止める、妻としてのとてつもない度量の大きさに感服する。自分から恋愛する行動派でもなし、特に手に職がある訳でなし、夫についていくしかない身であると自身を謙虚に語っているが、その一見古風な生き方、その付いていき方に凄さがあって、フェミニズムなんて概念、軽く吹っ飛ばして、でも一個の人間としてよい生を全うされている方という印象であった。 だから、ネット上で感想を拾い読みすると、若い女性の方の感想文に、「現代女性の生き方とは違うが」というような前振りがいちいちついた上で感銘を受けた旨、書かれてあるのが可笑しかった。現代女性はかくあれかしというような固定観念が否応なく刷り込まれているかのごとくである。
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