ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2010年09月08日 :: 「語りかける風景 コロー、モネ、シスレーからピカソまで」展を観る |
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もう一ヶ月近く前になるが、夏期休暇中に県立美術館で上記美術展を観た。ストラスブール美術館所蔵の作品展。 ストラスブールはドイツ国境に隣接したフランス・アルザス地方の中核都市。街道の要所で、独仏がこの地方の覇権を争って、所領が行ったり来たりしたところ。並んだ美術作品を通覧しながら、この土地ならではのラインナップだという感想を持った。基本的にはパリからそれなりに離れた地方都市なので、美術の都パリでの新しい流れを受けたかたちで、その行き来の中で画家が動いているし、当然、場所柄、ドイツとの交流も感じられる。南下するとイタリアもほど遠からぬところ。そんなスタンス。 フォビズム、バルビゾン派、印象派といった美術史の潮流の中で、各派の代表的な絵画ではなく、その先駆になったり影響を受けたりした作品が並んでいるので、解説プレートを読むと、この部分がそれだなと、その絵の特色がよく判った。戸外でずっと作品を描き続けるやり方がそう古い習慣ではないことも初めて知る。フランスの田舎風景が多く、よく似ているものが多いが、そうした目で見ると、フランスの地方でイーゼルを立てて写生に勤しんだ画家たちの姿が目に浮かんだ。 展覧会の副題にはビッグネームが並んでいるが、それぞれ一点程度。それより、同時代に活躍した、この土地ゆかりの画家たちの作品が中心である。名前を知っている程度、あるいは、まったく初めて聞くといった画家たちが、簡単な概略とともにプレートで紹介されていて、それぞれの人生に思いを馳せた。巨匠が一人出る時には、その時代その時代では名声をほしいままにしたり、地方では重鎮となったりした、時代時代の一流どころは多数存在するのだろう。でも、その時代限りで、歴史に名を残すとまではいかない人々。そんなレベルの人たちなのではないだろうか。 ここのところ色々観た展覧会の作品群に比べると、圧倒的に地味だが、近代景画の真っ当な作品たちを観た気分で、その落ち着きに、これもまた美術のひとつの表現と納得しながら観ていた。 裕福な娘が植木を覗いているギュスター・ブリオンの「女性とバラの木」、寂しい通りを描いたロタール・フォン・ゼーバッハの「雨の通り」の二枚を愚妻が気に入り、絵はがきを購入。
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