ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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稀に見る好試合だったらしい。二十日(日)の高校野球決勝、駒大苫小牧対早稲田実業戦。 試合が始まった頃、私は能登にいた。お昼のいしり料理を美味しくいただき、食後の珈琲もゆっくり飲んで、お土産を買って帰路へ。四時過ぎに金沢に入り、大型ショッピングセンターに立ち寄った。 中央の待合い広場が人だかりになっている。妻の買い物をそこで待つような雰囲気ではない。みんな買い物そっちのけでテレビに見入っている。それで、まだ野球が継続していることを知る。 昭和三十年代の街頭テレビのような光景。カキーンとバットの音がして、アナウンサーの叫び声が響き、場がどよめく。 私はそんな音をバックに淡々と売り場で食材を買っていた。売り場の人たちも「十五回で引き分けなら再試合らしいわ。」とコソコソ話をして仕事が手につかない様子。 どうも空いている今のうちに買い物を済ませたほうがよさそうだ。 ふと、昭和五十四年の地元星稜対簑島の大激闘を思い出した。あの日も暑い日だった。私は繁華街にいた。午後、香林坊の映画館に入る時には始まっていて、見終わって館を出ても、あちこちから実況の声が聞こえ、まだやっていることを知ったのだった。 あの日、街全体が異様な雰囲気だった。時々、ため息や歓声が通りに洩れ、多くの人が熱中している気配が感じられた。でも、町全体としては人の動きが感じられない……。 自分は、そんな町の雰囲気とは無関係に、夕食をどこにしようかと飲食店を探していた。周囲と自分が切れている関係が、なぜか不思議に思えた。 これと同じ感覚を味わった。熱狂している大勢の人と、それに入らなかった自分。 このこと自体は、一緒に盛り上がれなかったある種の「仲間はずれ感」みたいなもので、情緒的意味以外の深いものはないと思うが、これを「時代の気分」と「個」という問題に置き換えると、安穏としていられない部分もあるのではないかという思いが湧いた。(つづき)
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