ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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旅行二日目は、午前中、和倉温泉の辻口博啓「ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ」のケーキセットでくつろぐところからスタート。この場所は昔もレストランだったところである。それから館内の美術館見学。彼の美術館とはいうが、飴細工作品展示スペースといった程度の広さ。二階の角偉三郎美術館にも上がった。角偉三郎は漆の作家。喫茶店同様、オーシャンビューの景色は素晴らしいが、中央部は販売コーナーで、そっちのほうが目立っている。作品自体は大胆且つ繊細。 車を早めにジャズ・フェス会場の能登食祭市場横に置いて、市内の一本杉通りを散策。ここは二度目の来訪。高澤ろうそく店などいくつかの老舗を回ってお買い物。 開場直前に雨脚の強い通り雨があり、以降、終演まで降ったりやんだりの天候で、濡れながらの鑑賞となった。途中、主催者からは、これまで雨に降られたことがなかったのに残念、今回はお詫びにワンドリンク無料にしますという振る舞いがあって、心遣いを感じる。大ベテランのジャズ評論家瀬川昌久さんが進行役。お歳を召したがお元気なご様子。 昼の学生吹奏楽部の演奏には被災地からの招待された二校が参加。最後は、守屋純子指揮、子供たち全員で今年出来て五十周年の「スキヤキ(上を向いて歩こう)」を大合奏。 プロの部での先発は堀夏奈子(vo)。去年、ジャズ・ストリートでも聴いた地元歌手。終わりの一曲に大石学(p)が参加し、「ふるさと」を日本語英語とり混ぜて歌ったのが、何とも今年的な選曲で印象的であった。 二番手は村井秀清(p)Merged Imagesなるカルテット。宮崎隆睦(sax)のワンフォーンで、音的にはTスクエアあたりの爽やか疾走サウンド。 次はMAYA(vo)+松尾明(ds)トリオ。ボーカルは暗い歌が得意のようで、「圭子の夢は夜ひらく」まで披露した。 お待ちかねは寺井尚子(vln)カルテット。最初から全力疾走で、早いパッセージを連発する。あれでは疲れるだろうという力の入った演奏。「ラ・フェスタ」や、弦の艶やかさを生かしたカッチーニの「アヴェ・マリア」などで万雷の拍手を受ける。遠目でもはっきり判るジャズ界屈指の美人サンで、アルコールの入った会場のオッサン達は尚子ちゃんコール。 ラストはオルケスタ・デ・ラ・ルス。大ブレークした時とはメンバーがボーカルのNORA以外入れ替わっているようだが、今もって日本で最も有名なサルサ・バンドとして活躍中。年寄りも知っているラテンの名曲ペレス・プラード楽団の「セレソローサ」やグループのヒットメドレー、アンコール、ビールCMで有名なジプシー・キングスの「ヴォラーレ」まで。 強烈な打楽器のリズムとブラスセクションとのコンビネーションもよく、その上に、達者なスペイン語のボーカルがのっかって、何とも賑やかしく進行する。元々、ブラス・ロックあたりからポピュラー音楽を聞き始めたくちなので、ブラス入りの曲は大好きだし、サンタナが好きだったので、ラテンリズムも大好き。これまで、あまりラテン音楽と縁がなかったのは、アドリブの要素が少ないのでジャズ・ファンには物足りなかったからだが、ライブとなると別。ティンバレスやコンガ、ペットの派手なソロがあるなどジャズ的な見所も沢山あって大いに楽しめた。NORAのトークは年増の下世話一歩手前で、まさにラテンか関西ノリ(でも東京中野区出身。なぜ?)。濡れ鼠の観客は、大いに盛り上がり、トリにふさわしいお祭り騒ぎとなって終わった。 最後はオールスター・ジャム・セッションで幕。終演は夜十時近くとなった。合計八時間近くの長尺コンサートだったが、小一時間ほどでユニットが変わっていくので、全然、飽きなかった。 能登有料道路経由で日付が変わる前に帰宅。天候がよかったらもっと楽しめたとは思うが、海ホタルが見られたり、久しぶりのジャズ・フェスを堪能したり、楽しい夏のバカンスとなった。
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