ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2011年12月26日 :: 今年の漢字と文章 |
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先だっての新聞に、東京電力は「老朽化」を「高経年化」、「事故」を「事象」、溜まった「高濃度汚染水」を「滞留水」に言い換えて、事故を軽微なものに印象づけようとしているようだが、それはかつての「大本営発表」と同じであるという批判記事が載っていた。 以来、注意してテレビを聞いていると、政府高官も「事象」という言い方を連発している。しかし、「事象」と「事故」とでは言い換えにさえなっていない。 今年の漢字は「絆」。こんな年だからこそ、暗い漢字は選ばないほうがよいと思っていたので、素敵な漢字でうれしかった。私的にも不幸があったので、私個人の今年の漢字も同じにしたい。 老眼が進み、読書量は大幅に減ってきたが、今年読んだ文章の中で一番感心したのは、高田康成「ジョージ・スタイナー氏訪問記」(「図書」十月号)。翻訳の序文を乞うため自宅を訪問し、小インタビューを試みた模様を記す。この高名な老評論家が考える現在の世界観をコンパクトに紹介し、評価も附す。その上で、自己の問題として思索も展開する。訪問記という随筆スタイルの小文の中に本一冊分にも匹敵する内容を凝縮させていて出色。今年後半、この文章を時期をずらして何度も読んだ。スタイナーのグローバルな歴史観や現状認識は、職場の往復で人生をすごしていて、大きな視点に考えが広がらない私に反省を迫る。
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