ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2005年11月16日 :: 私が野球を観なくなった理由 |
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今年の日本シリーズは、毎試合、ロッテが十点以上とって、阪神を圧倒した。仮にもセリーグの覇者である。阪神の情けなさが際立った。パリーグ最下位チームの次が、セリーグ優勝チームではないかと陰口が囁かれる始末。実力選手がメジャーに行って、プロ野球界自体の脆弱性が表面化した出来事と感じたのは私だけだろうか。ただでさえ、スター不足。あれでは、人気が凋落するのも当然である。 最近、日本のプロ野球の視聴率が急落しているらしい。昔ほど、職場の話題にも出なくなった。でも、実は、私個人、人様よりだいぶ早くプロ野球を観なくなっている。そこで、今回は、野球と私の微妙な関係の話を……。 もちろんと言うべきか、典型的「巨人・大鵬・卵焼き」世代なので、子供の頃は巨人ファンでした。漫画「巨人の星」(「少年マガジン」連載)も大人気で、あのころ、ガキン子で、地元以外、他チームのファンなんていなかったと断言してもいいくらい。 子供は早く寝なさいと、八時に布団に入らされたが、耳元にはいつもラジオがあった。ナイター中継で、王・長島がバッターボックスに入るのが、ただただ待ち遠しかった。打席の間中、ホームラン打たないかなあとワクワクドキドキする。彼らの打席が終わると、次の打席まで頑張って起きてようと思うのだけれど、絶対、寝てしまって、結果を知らないというのが毎夜だった。いつも試合中盤まで。 じゃあ、野球が得意だったのかといえば、からっきし。いつもライトとセンターの間を守っていた。放課後、三々五々集まってきた子の数が多くなると、へたくそな子は、そんなどうでもいい守備に回されるのであった。打席も下手な子二人で一人分。交代で二回に一回しか回ってこない。その日、バッターボックス一回だけだったなんてこともしょっちゅうだった。 長じて、大学生までは、それでも、野球中継くらいは観ていた。が、決定的に聞かなくなったのは、ある年の日本シリーズの試合。レフトポール際の打球がファールかホームランアかで、阪急の上田監督が審判に猛抗議し、試合が三時間以上中断したことがある。あの日、確か下宿で雑用しながらテレビをつけていた。 プロはお客さんにお金をもらって野球という商売をしている。ある種のエンターティメント業である。それをこんなに待たせて、決定的に彼は勘違いしていると思った。それ以来、ぷっつりプロ野球は観なくなった。だから、もう二十年以上、テレビで最初から試合を見続けたことはない。今、現役選手で顔と名前が一致する選手もほとんどいない。 だから、私にとって野球といえば、勤務校の野球部の夏の大会県予選に都合がつけば行く程度である。 以前、理髪店で、若い理容師さんが、顧客名簿で私が教員であると確認して、高校野球の話を始めたことがあった。その年は、星稜高校が甲子園にいくことに決まっていたが、私も新聞で知っているだけ。それ以上の知識はなにもない。でも、彼女、高校の先生だから野球の話をすればよいと思ったらしい。 他の学校、それも私学で、係累のない運動種目の一つについて、私が何を知っていよう。「はあ、そうですか。」と生返事を繰り返すのを、不思議に思った彼女は、途中、顧客名簿で、私の職業を確認しなおしていた。 多くの教員がそれぞれの部で頑張っている。運動部・文化部、それぞれに強豪校がいて、それに追いつけ追い越せでやっている。 マスコミに載る率が高いので仕方がないのかもしれないが、世間が思っている学校教育のイメージ全体が、どうも違うんじゃないかと思う、ちょっとした瞬間である。 でも、この種の違和感、勉強のことを含め、しばしば感ずる。
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この日記には教育についてのコメントが出てきます。時に辛口のことも多いのですが、これは、あくまでも個人的な感想であり、よりよい教育への提言でもあります。守秘義務や中傷にならないよう配慮しているつもりです。 もし、問題になりそうな部分がありましたら、メールにてお知らせください。
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