ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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黄金週間後半、家でラジオをつけていたら、荒井由実の「中央フリーウェイ」が流れた。フォークやニューミュージックにとりたてて興味がなかった私だが、なぜかこの曲を聞くと懐かしい気分になる。デートの歌で、「卒業写真」のように最初からセンチメンタルなモチーフを扱っているわけでもないのに何故だろう? そんな自分の気持ちを知りたくて、少し調べてみた。小一時間の知的遊戯。お休みの精神的余裕があったればこそ。 この曲、作詞作曲とも彼女自身、一九七六年の発表。私ですら知っている独身時代のヒットアルバム「十四番目の月」に入っている。最近は彼女のバージョンばかり放送で流れるが、同時代的には、翌年、庄野真代やハイ・ファイ・セットのバージョンで広まったと記憶している。私は、この時期、東京で大学生活を始めているから、まさに当時流行っていた歌謡曲なのであった。 曲はAAB形式で二番まで歌った後、Aを繰り返す。特に有名なのは、二番のAにあたる「右に見る競馬場、左はビール工場、この道は、まるで滑走路、夜空に続く」というフレーズではないかと思う。 東京で車を使っている人には周知の事実だが、この景色は実景で、調布ICと国立府中ICの間、府中競馬場とサントリー武蔵野ビール工場を指している。中央高速道路下り線を通った人は、ここでこの歌を歌うことになっているのだそうである(笑)。当時、私は漠然と大井競馬場のほうかと思っていた。 あるブログによると、なんでも府中市随一の「ご当地ソング」だそうで、ニューミュージックとご当地ソングという言葉のミスマッチがちょっと可笑しかった。高速道路からの流れ去ってしまう景色が、その町の景観を代表するかのようになっているのが今の時代を象徴しているようで面白い。 この歌、八王子で有名な大店、荒井呉服店のお嬢さんが、付き合っていた後に旦那となる松任谷正隆運転の車で自宅に送ってもらった時にできた曲というのが、最大公約数的解釈のようである。 中央道は、一九六七年には既に調布〜八王子間が開通していたが、都心部の工事は遅れ、首都高速とつながって利便性を増したのは、高井戸〜調布間ができた一九七六年五月になってからことである。とすると、都心の仕事場から下道に降りずに高速道路直通で八王子まで彼氏に送ってもらったというのは、ピカピカに新しい行動だったことが判る。「この道は、まるで滑走路、夜空に続く」という感想は、そんなお初な体験の新鮮な感想だった訳である。(つづく)
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