ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2010年08月06日 :: デカの死 |
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いしかわ動物園のデカばあちゃんが昨日死亡した。五十八歳。日本では一番、世界でも二番目に長生きのカバだった。人間でいうと百十歳くらい。ここのところ、毎年、長寿祝いの行事があって、県内ニュースになっていた。 金沢で生まれ育った人で彼女を見たことがない人は少ないのではないか。それくらい金沢ゆかりの人気者。若年にカバヤ食品のキャンペーンガール(?)として全国各地を回ったのち、一九六二年、卯辰山のヘルスセンターにやってきた。 あのころの金沢ヘルスセンターは、金沢人の娯楽のメッカで、沢山の人が訪れ栄えていた。舞台では巡業芝居がかかってたし、遊園地や動物園、後にはプールもできて、家族や町内会でよく繰り出したものだ。隣には水族館も付設されていた。だから、私が子供の頃生まれてはじめて見たカバはこのデカだった。同所がサニーランドと名を変え、後、県に経営が移ってからも、動物たちはそのままそこに居続けた。 確か、二十年ほど前、金沢動物園となってから行ったことがあるが、そこにいる動物の長寿組はほとんど私の子供の頃見た個体と同じだと知って、感慨ぶかいものあった。 大人になってマジマジと見ると、狭い敷地に可哀想なくらいのスペースしか与えられておらず、哀れに思った覚えがある。昭和三、四十年代には、動物愛護的な考え方がなく、見せ物的な発想だったのだろう。 動物園が現在の辰口町に移って、いしかわ動物園となってからは、立派なカバ舎が与えられ、もう、動物園随一のご長寿スターとして、私たち石川県民にほっこりした暖かい話題を提供してくれた。 昨日は三五度、今年最高のうだるような暑さだった。ばあちゃんはこの暑い夏を越えられなかったようだ。人間の年寄りも夏を越せるかが一大事、変な言い方かもしれないが、長く人間とともに暮らした生き物らしい、人間らしい死に方をしたような気がした。 我々にとって、カバといえばデカしかいない。子供の頃、自分をかわいがってくれたばあちゃんが死んだような気がして、ちょっと悲しかった。そんな思いでこのニュースを聞いた、昔ガキん子だったオッサン・オバサンも多いはず。
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