ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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痛みは相変わらずだが、では、平行線なのかといったらそうでもなく、一年前に較べ、少しはひいていると感じる時もある。出来るだけ普通の生活を送るよう心掛け、騙し騙し日常業務をこなす。端から見ると、行動がスローモーで、いつも小脇に座布団を抱えているオジサンといったふうに見えているはずである。 先日も、急な打ち合わせが入り、隣の新人とほぼ同時に部屋を出たのだが、到着にかなりの時間差があって、待っていた同僚にえらく笑われた。好きこのんでゆっくり歩いている訳ではないのだから、そんなに笑い転げなくてもね……。打ち合わせの開始がそれで微妙に遅くなる。こんな小さなご迷惑をあちこちでかけている。 この日記で、高岡に行った七尾に行ったと、行動半径がどんどん大きくなったかように書いているが、実際はすべて愚妻と連れだっての行動で、運転は半分もしていない。先週、研修で羽咋に行き、これが、病後、単独行の最長距離になるはずだった。 ところが、数日後、同僚の御子息の葬儀のため、急遽、その奥の志賀町まで行くことになった。まだ同乗者を乗せての運転は心配である。一人で行って一人で帰る。人の御不幸で自分の「健康」の距離を伸ばそうとしているようで、不謹慎とも思ったが、それも仏縁、距離をのばしなさいという思し召しかもしれないと思い直した。朝、座布団の余分を持ち込み、バケットシートの背中にあてたりして運転体勢をつくって出発。 逆縁は不孝中の不孝である。親は、老いの悲しみを感じても、子の成長を見るにつけ、生とは代の受け渡しだからと心を平静にしていられる。そうした心の平安が崩れる。急に老いが露わになる。愛する者の喪失という直接的な悲しみが去ると、そうした、風に晒されているような自分自身に対する悲しみに嘖まれるのではなかろうかと、急死した故人と面識のない私は、残された親御さんの心情ばかりが気にかかった。 車中、喋る相手とてない。能登海浜道路のロードノイズが響く中、八月に亡くなったデューク・ジョーダン(p)やビル・エバンス(p)のトリオをずっと聞いていた。 ジャズをBGMに高速でクルージングする。私にとってはそれだけで非日常の世界である。目的もなく、ずっとアクセルを踏んでいたい。そんな気持ちを、この日、ずっと抱えこんでいた。
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この日記には教育についてのコメントが出てきます。時に辛口のことも多いのですが、これは、あくまでも個人的な感想であり、よりよい教育への提言でもあります。守秘義務や中傷にならないよう配慮しているつもりです。 もし、問題になりそうな部分がありましたら、メールにてお知らせください。
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(マイノートパソコンと今は無き時計 2005.6 リコー キャプリオGX8)
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