ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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寒さは日に日に冬を告げているが、今年は北陸にしては晴れの日が多い。日中でさえ斜光の影が長いが、重たい雲が覆う北陸ではそれさえ珍しく、今年は写真日和の年といえそうだ。 昨日も晴れたので、午前の仕事の後、小外出。中村記念美術館で開催中の「加賀伝来の名碗」展を観にいく。本多町の崖麓にある小公園に面して、古い和の家の旧中村邸と、鉄筋の新館がある。 旧中村邸のほうで「金沢里山工房交流会展」なる展覧会をしていたので、内容もわからぬまま、そちらから見学する。家に籠もっていたら出会えない偶然の歓びである。漆、陶器、染め物など様々な分野の若手地元作家による新作クラフト展で、二階客間の平机にこまごまとした作品が置かれる。建物を味わうもよし、畳に座って作品を眺めるもよし。ガラスケースごしに覗き込むのではない暖かさを感ずる。ちょっとお金持ちの旧家にお邪魔した感覚であった。 新館は二回目の訪問。茶道専門の美術館である。「加賀伝来の茶碗」展は、李朝南宋伝来など年代物の茶碗が並ぶ。ゆがみの美、高台の形状、かいらぎや釉のかけ具合、古びた味わいなどを味わえばいいのだろうが、茶道の眼を養ったことのない私にはちょっと高尚すぎる部分もある。ただ、忍草の文様に釉薬がかかった仁清作は、人の手業と自然のつくる造形がバランスされてなかなかの佳品だということは判った。 碗はまず袋に入れ、緩衝材にあたる小さな枕・布団とともに箱に詰める。その箱をまた袋で包む。それらの包みものも展示してある。袋の色は碗の色味と合わせてあり、この外の袋の紐を解くところから茶の心が始まるのだろうと想像した。 この美術館の最大の楽しみ、茶室を配する日本庭園を観ながらお抹茶とお菓子を戴き、庭に出て秋の和の写真を撮る。 先日の伝統産業工藝展を観て、ああ、こうした世界は大事だという意識が醸成されていたのと、秋の斜光を受ける庭園は綺麗だろうという写欲が合わさって、ここに来ようと思ったようだと後で気がついた。
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