ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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イッツフォーリーズがベテランのコメディアン左とん平をメインに迎えてミュージカル仕立てにした人情芝居。天井を切って押し入るのが得意技の泥棒松蔵が留置場で昔を語る形の四話オムニバス。老いた松蔵を演ずるのがとん平で狂言回し役。若い小僧時代を演じるのはボーイッシュな女優さん(金村瞳)であった。一話ごとにスポットがあたる役者が違っていて、御年七十四歳の左は、主役には違いないが、出ずっぱりにならないよう配慮されている(脚本・水谷龍二、演出・鵜山仁)。 清水の小政が大正時代に現れて旧弊な仁義を切り、仁義を知らぬ成り上がりヤクザを叩き斬る第一話、下宿屋の危機を救おうと貴人を装い大銀行から現金を巻き上げる第二話、夫が戦没した貧乏暮らしの母子家庭を救うため、陸軍大臣宅に押し入る説教強盗の第三話、自分が売った形になり今は網走に留置中の大親分の元に謝罪に行く松蔵の親分の話、第四話。二話終了時に休憩の、結構、長尺の芝居であった。 ここに出てくる人たちは、全員、世には日陰のやくざ者ながら、強きを挫き弱きを助ける「義」をつき通して清々しい。久しぶりに任侠の精神を見たような思いであった。原作者は浅田次郎、得意の人情話である。ただ、一緒にこれを観た愚妻は、どんなに恰好をつけても結局はヤクザ者の集まりで、私は全然思いいれが出来なかったとバッサリ否定。 芝居は「俺たちは天使じゃない」のフォーリーズらしい舞台転換、役者の立ち位置、歌いぶり。それまで仁義を切っていた股旅者が急に西洋風に歌い出す違和感は、この場合、我慢しないといけない。 カーテンコール、左らしい毒舌を交えた楽しい役者紹介があった。今日は百六十九回目の公演という。もう二十年はやりたいとのこと。 今回、運営サークルとなっていて、ステージ解体作業を手伝った。十年ぶりくらいである。といっても、腰痛持ちではあまり役に立たない。会員のほとんどが高齢なので、当然、他の集まった人たちもお年寄りの方ばかり。解体の裏方さんは実にそのあたり心得ていて、無理をさせないよう、事故が起こらないよう、注意深く指示を出していた。一人で持てそうな角材も二人で。みんな並んで幕をロール巻き。 それでも重たいものも多い。「男性四人来てください」と言われて、動かすものを見ると、結構重量級で、私には持てそうもなく、パス。次のお声がけを待っていると、今度は「女性の方」と言われる。仕事はモップ掛け。私でも出来るのに、「女性」と限定されるとノコノコ出て行きにくく、どうしようか迷った。 うーん、性別で言われると困るなあ。これでは、重たい物持てなくなると男性でなくなるようで、少しめげたかも……。 最後に、作業していた役者数人より自己紹介と謝辞、出演芝居の宣伝があり、お人柄に触れて解散となる。そうしたちょっとした心遣いで、(全然、私は役に立たなかったけれど)気持ちよく仕事を終わることが出来た。(2011・9・30)
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