ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2005年06月02日 :: (つづき) |
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「「西郷南洲」という思想。マルクス主義もアナーキズムもそのあらゆる変種も、近代化論もポストモダニズムも、日本人はかつて「西郷南洲」以上に強力な思想を一度も持ったことがなかった。」というエピローグの結論は、だから、そのまま、作者の現代に対する憂国の心情である。こうした思想は、つまりは明治政府の「姦謀」たちと変わることがない。そう作者はいいたいようである。 情報・交通の国際化によって、世界はどんどんグローバル化しつつある。国単位でものを考えることが、以前に比べて当然ではなくなってきた。それこそが「平和主義」であるいう幻想さえ常識になりつつあるように思える。 しかし、と私は考える。世界は依然として国の寄せ集めである。内戦の国、発展の端緒を見つけられずに低迷している国、順調に発展途上の国、発展を停止した国、イギリス病に犯されつつある国、それらの国々の集合体である。 日本の基幹産業の自動車は、日産のルノー子会社化に代表されるように国際的再編の波に飲み込まれている。もう国中心主義に世界が戻らないというのならいい、ルノーは日本に利益を保証してくれるだろう。しかし、もし、世界が再びいがみあうようなことになった時、フランスの親会社はどんな決定を下すかは目に見えている。 今年のニュースを拾っても、西武鉄道再建のゴタゴタに外国投資グループが虎視眈々と進出をねらい、ニッポン放送の買収劇にも米投資グループの影がある。 もし、世界が緊張化した瞬間、日本は国際間でどう立ち回るとかいう以前に、足元自体が崩壊している可能性がある。 江藤の投げかけは、敗戦と復興という経験を経てきた世代が持つ共通の危機感であり、国家意識の薄れた世代が導いている「滅びの道」への警鐘と受け止めるべきなのだろう。
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