ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
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2006年01月25日 :: 「校下」の分布地域 |
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いつも読んでいる新聞が、その日、「校区」という言葉を使っていた。 以前、この日記で、「校下」という言葉を使って、括弧づけで、(校区のこと、でも地元新聞でも使う)と註を入れた覚えがある。ちょっと気になっていた地方語なので、今回、お手軽にネットで調べてみた。 この言葉が、全国区でないというこを知ったのは、そんなに昔のことではない。かれこれ、五、六数年前のこと。小学校の通学範囲のことを、では、なんというのかと、その時、教えてくれた方に尋ねたところ、校区だと教えられた。だから、そう書いた。 しかし、NHK放送文化研究所のWEBサイトの説明では、「校区」は主に西日本の言葉だという。東日本は「学区」。放送としての正式名称は、「通学区域」という。ただ、通称的に「学区」を使うこともあるとあった。 同一のものなのに地域で呼び名が異なる、このような現象のことを「言葉のゆれ」というと解説されている。東西で対抗していて、そこで、意味を漢字で解説したかのような第三案が正式名称になったといった感じかもしれない。東西、痛み分けである。 では、仲間はずれ、地方語扱いの「校下」。この解説で、北陸の他に北海道の一部で使われているということを知る。この、飛び火している理由は、すぐに予測できた。明治時代、多くの北陸人が、北海道の拓殖に渡ったからである。北海道には、こうした、移住した人たちの言葉が、この他にも多く残っているのではないだろうか。 では、それだけかと、「校下」と入れてネット検索すると、それ以外にも使うところが結構あることが分かった。検索機能は、こうした言葉の収集作業に、驚くほど有効である。 大阪、京都、それに、中京の一部(大垣、一宮など)。 もともと、この言葉、「御城下」から来ていると思われる。お殿様のご差配の下、住まわせて頂いているという感覚である。それでは、小学校がその土地を支配しているようで可笑しいではないかと反論がきそうだが、まさしく、昔は、小学校が、その土地に君臨し、運動会など、学校行事中心に地域がまわっていたからである。建物もその地域で一番大きい。そのお膝元という感覚なのである。 そういえば、校下を使うところは、為政者や神社仏閣など、エライ方が鎮座ましましている場所が多い。御所、大阪城、大垣城、……。北陸でも、金沢市、高岡市、富山市で沢山ヒットしたが、すべて城下町である。農村部に少ないのは、校下より集落単位だからだろう。 いずれにしろ、地方語だけど、「通学区域」なんて言葉より、よほど由緒のある言葉であることは間違いなさそうだ。
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