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ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。

 内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。

 

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エキサイトブログ 「金沢日和下駄〜ものぐさ〜」
           
http://hiyorigeta.exblog.jp/

 2006年06月01日
   慣用句が慣用されない

 調査によると、勤務校の生徒の半数は、読書どころか新聞もろくに読まないのだそうだ。吸収盛りなのに……。理由としては「忙しくて暇がない」がダントツトップになっている。
 その結果、書き言葉を驚くほど知らない。口であまり言わない言葉は、もう、そんな言葉、初耳ですとすぐ言う。そのあたりを察知したのだろう。地元国立大学では、今年、慣用句の意味を問う問題を出した。これまで漢字と説明問題しか出してこなかったから、これは大変化である。おそらく、意外に点差がついて、今後、定番化するのではないだろうか。
 実際、この種の問題は、これまで「点あげ問題」だったが、今や、間違うこと、間違うこと。
  この前した問題、「子供は(親に対して)スポンサー泣かせのことを言ってくれる」とあるのを、本当に、悲しんでいると受け取っていた生徒がいた。
 「舌の根も乾かないうちに」は、聞いた生徒全員ハズレ。前と違うことをいうという選択肢にマルをつけている。もちろん、これは、「喋ったすぐに」の意で、多くの場合、行動が相反する時に使うから、間違うのも無理はないが、字面で考えれば判りそうなもの。これは、出題者の勝利なのかもしれない。
 「手を替え( )を替え」。これの生徒の答えは、「足」。もう一つのクラスでは「口」。こっちは「口八丁手八丁」が脳裏にあったのだろう。足よりちょっとはマシ。
 こらこら、「手品」ってことでしょ。「奇術」という意味が有名だけど、「@手なみ、A手つき」が元々。そこから派生した言葉である。
 文章読解を一所懸命に教えている受験校教師としては、この辺は、すっといってもらわないと困るところである。
 あれれれれ。大丈夫か。
 でも、人のことは言えない。昨日、それはあの課長の腹一つで決まることだと言おうとして、「胸……。」で止まってしまった。あれ、腹だっけ?
 胸板三枚? 腹三寸? 腹八分目? と低回した挙げ句、「胸先三寸」だろうと思ったのだが、どうも何だか落ち着かない。辞書を引いて、「胸三寸」と「先」はつかないことをを確認し、一件落着となった。おそらく「舌先三寸」と混用しかかったのだろう。生徒の前で立ち往生しなくてよかった。
 一度間違えて覚えると、後が大変である。私は「間尺に合わない」という慣用句を、尺という漢字の連想で、身の丈にあわないという意味で理解してしまった。これは、割に合わない、つまり、損になるという意味である。
 そこで、この言葉が出てくると、私にとって要注意語だぞ、確か、思っているのと違うはずだったと、脳内の抽斗をひっくり返し、一テンポ遅れてようやく理解するのである。
 この歳でも知らない言い回しが沢山ある。辞書を繰るたび、感心の声をあげる。でも、こっちは商売だと思って、出てくる毎に、せっせと調べているからいいようなものの、生徒たちは、そもそも、本を読まないのだから、そうした言葉と出会うことさえない。
 生徒さんたち、相応の年齢になっても、言葉の「いかず後家」(死語且つ失礼語。これは覚える必要がない?)になりそうである。

 

[1] 

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 この日記には教育についてのコメントが出てきます。時に辛口のことも多いのですが、これは、あくまでも個人的な感想であり、よりよい教育への提言でもあります。守秘義務や中傷にならないよう配慮しているつもりです。 もし、問題になりそうな部分がありましたら、メールにてお知らせください。

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