ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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図書室に届いた地元新聞社発行の季刊誌「北国文華」(二〇〇六夏号)の記事で、小松伸六さんが三月に死去されていたことを知る。九十一歳。 昭和二十一年、金沢大学に赴任され、地元文化の発信基地になった「文華」(昭和二十年〜二十八年。後「北国文化」と改称)の編集主幹的な仕事をされ、金沢の文学を牽引していった方である。 その後、東大系の文学誌「赤門文学」を主宰されたり、「文学界」で二十年にわたり「同人誌評」を手がけらるなどの活躍をされた。 地道なお仕事が多く、単行本もほとんどない。特に、「同人誌評」は、労のみ多い仕事で、まとめると大変な字数になると思うが、ほとんど人目につかない文学作品を読んで書かれた批評文を、どの出版社も出してくれなかったのではあるまいか。 糊口をしのぐ途を何で得ていらしゃったのか。もしや清貧の生活をおくられているのではと勝手に想像していたのだが、記事の中で、立教大学で長らく教鞭をとっていらっしゃったことを知り、これも勝手に安心した。 面白い本を紹介するブックレビューワーなら、今の世の中、大勢いるが、平野謙に代表されるような、批評という行為を信じ、文学を育てていこうという文芸批評家らしい文芸批評家はいなくなったような気がする。小松はそうした人たちの最後の一人だったのかもしない。 いつも社会面の死亡記事には目を通しているはずなのに見落としていた。御長命で、ここのところお名前を見かけることもなくなっていたので、過去の人扱いになって、小さな記事だったのだろう。 小松さん、私は四十歳以上年下の若輩者ではありますが、小松さんの「私」を滅した地道なお仕事を、ずっと尊敬しておりました。 金沢空の下、そんな文弱の徒が一名おりますことをご報告いたしまして、ここにご冥福をお祈りします。合掌。
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