ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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今、プチ「日本語」ブームである。「問題な日本語」(北原保雄編 大修館書店)がこの種のものでは珍しく、数十万部のベストセラーとなって、長期的にチャートを賑わせている。入院中の軽い読み物として、私も楽しく読んだ。もともとは「明鏡国語辞典」(大修館書店)の現場教師向け販促冊子「明鏡 日本語何でも質問箱」(非売品)が大好評で、それを書籍化したもの。冊子のほうは、もらった当初、これは面白いと、私も授業のネタにして何度か使ったことがある。日常会話の「問題ナ日本語」を「ナニゲに」使っている子供たちには、その言葉のどこが変な表現であるかさえ分かっていないことが多い。変だと思う人は何人いますかと挙手させてみて、逆にそのことがはっきり分かった。ヘンだと思う生徒が皆無の場合、まず、変なのだということから説明せねばならず、興味をそぐ。生徒なりに「ちょっと変かも?」と思っているあたりの言葉を解説することが、教育的には有効なので、そのあたりの選択は、かなり「ビミョウ」(彼ら流にいう場合、発音を平板化するように)である。 たとえば、今、使った「ナニゲに」は、「何気なく」の変化であるが、打ち消しを省略したら、意味は反対になってしまうハズなのに、なっていないところろが変、と解説すると、これはすんなり理解してくれる。 この本、教員として便利なのは、帯に「ヘンな日本語にも理由がある」とあるように、なぜそうなったか、どうして間違いなのかが詳しく説明してある点である。単に正解はこうですと書いてあるだけでは、生徒に自信を持って解説してあげられない。 今回、読んでみて、言葉とは、いくら語義的に間違っていても、みんな使ったら正しいことになる訳だから、グレーゾーンの言葉も多く、今後の動向次第「みたいな〜」(これも平板に発音のこと)ところがあるということ、つまり、断言できないものが多いことに、「ヘー」(これも平板に。でも、ちょっと古いかな?)と思ったことだった。 書籍のほうは、途中、コラム的な小記事や、結構笑えるヘタウマ漫画が挿入してあって、読みやすく飽きさせない。 そういえば、先日、久しぶりに上得意様になっている例のドラッグストアにいった。季節柄、お菓子売り場の平台にゼリー類が山積みになっていたが、そこに、手書のポップ文字で「水菓子」と大書した看板が……。ちょうど、そこに店員さん(薬剤師さんかも)に、とうとう、「あの、この看板違ってますよ。水菓子とは、「くだもの」のことで、決して水っぽいお菓子ではありません。」と注意してしまった。彼女、最初はぽかんと半信半疑の呈だったようだが、買い物を済ませ、会計をしている時に再び現れ、「ご注意くださり有り難うございます。店長に言っておきます」とのこと。 私、「もう何年も前から、お宅のチラシがそういう表記になっていました。店長ではなく、お宅は全国チェーンなのですから、本部発行のチラシのほうを直さないとね。」と言うと、「はあ、一部上場企業なのですけどね。」と、意味のつながっているようないないような返事が返ってきた。 で、つい何日か前、チラシが入った。めでたし。「水菓子」の項が消え、ゼリーは「お菓子」の分類にはいっていた。但し、油断は出来ない。お菓子は4つしか特価品がなく、単に纏めただけかもしれない。 ちなみに、売り場の看板は外されていた。ただ、それを吊り下げていた金属の棒とフックが淋しく裸にされてそのま佇んでいた。 なにか悪いことしたっけ? 俺。
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