ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』ならぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
・XP終了に伴い、この日誌の更新ができなくなりました。この日誌の部分は、別のブログに移動します。アドレスは下記です。
エキサイトブログ 「金沢日和下駄〜ものぐさ〜」 http://hiyorigeta.exblog.jp/
|
2005年04月29日 :: 待合室で |
|
|
昨日、退院1ヶ月の診察に受けに、久しぶりに入院していた病院に行く。新年度に入り、整形外科医2人が交代。人事異動があったのだろう、外来の看護師さんの顔ぶれもかなり変わっていた。 1ヶ月住んでいた住処(?)の安住感というか「自分の家」的な感覚から、ちょっとずつ他人の建物のような感覚に変わっていく感じがした。自分のものでもないのに、妙なものである。 診察後の伝票待ちをしていると、入院中同室で、ほぼ時を同じくして退院した方と再会した。袖すり合うも他生の縁。どんな方か、入院中もそんなに親しくしたわけでもないが、ぽつぽつと言葉を交わす。病気仲間という感じで……。 そういえば、前回、退院後10日くらいでここに来たときには、例の忠臣蔵のKさんの後ろ姿を見かけた。もうここにはいらっしゃらないだろうか。看護師さん、患者さん、知っている人がいる。それだけのことなのだが、外来だけで来ていた時と微妙に違う感覚である。 診察が近づくと、中待合室という、診察室の前の通路に呼ばれる。 そこに、車椅子で左足に補助具をつけている中年女性が待っていた。決して暗い顔をしていたわけではない。患者の顔というのは、みんな同じような顔をしている。絶望している訳ではないが、楽天的でもない、一種静かな諦観。 彼女のほうが先に私のすぐ横を通って診察室に入った。 しばらくして、扉が開いて、彼女が元気よく出てきた。 顔が笑っている。病院の同じ顔の中で、一瞬の輝きのような笑顔。足下をみると、彼女の足に装着されていた補助具かなくなっている。 よかったね。さっと私の横をまた通り過ぎていなくなったが、私は、そう心の中で声をかけ、また、じっと自分の名が呼ばれるのを待った。
|
|
|
|
|
|
お願い
この日記には教育についてのコメントが出てきます。時に辛口のことも多いのですが、これは、あくまでも個人的な感想であり、よりよい教育への提言でもあります。守秘義務や中傷にならないよう配慮しているつもりです。 もし、問題になりそうな部分がありましたら、メールにてお知らせください。
感想をお寄せください。この「ものぐさ」のフォームは、コメントやトラックバックがあるブログ形式を採っておりません。ご面倒でも、左の運営者紹介BOXにあるアドレスを利用下さい。
(マイノートパソコンと今は無き時計 2005.6 リコー キャプリオGX8)
|