ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』な らぬ「ものぐさ」です。
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アナキンの寝返りは、急に皇帝の僕(しもべ)口調になるので違和感があったけれど、比較的うまく説明されていた。また、「W」とのつなぎのため、パドメが生まれたばかりの双子に「ルーク、レイア。」と呼びかけて、この二人が後の彼らなのですよと、観客向けに念を押したり、通訳ロボットの記憶が消されることになったりと、ラストは大慌てで辻褄をあわせていた。赤子がこの二人なのは、余りに明らかなことで、生まれたすぐに名を呼ぶ不自然さのほうがかえって気になった。ちょっと説明のしすぎである。 問題の、どう観客の興味をつないだか。端的に言えば、「チャンバラ映画」に仕立てたのである。冒頭の宇宙戦闘シーンがなければ、もっとそれが目立って、批判も出たのではないだろうかと思われた。一応、お約束の宇宙船のバトルも入れておきましたよというのが冒頭シーンの意味合いである。後はチャンチャンバラバラでどんどんつないでいく。日本映画をよく観た監督らしい思いつき。だから、シリーズの中で最も脇道のない直線路線の話になった。それはそれで、活劇の王道で、楽しい。 当然、主人公が悪の道に堕ちていき、正義の味方ジェダイ騎士団が崩壊する話のなので、シリーズ中、最も暗いストーリー展開。希望がない。しかし、変に恋愛入れた「U」に比べたら、シンプルでテーマがはっきりしている。 同様に、実際、画面もかなり暗い。クライマックス、燃えさかるマグマの火の中で繰り広げられる戦いが、この映画の色調を象徴している。黒と赤。ポスターも、火をバックのダースベーダーが描かれている。勿論、彼は、もともと上から下まで真っ黒け。どろどろの火の中での戦闘なんて、ここ数十年のSFやアクション映画で何度観たことだろう。常套手段。
それにしても、「W」の冒頭シーンに帰っていくラストシーンを観ながら、四半世紀前、同じシーンをワクワクしながら観ていた「ヤングスカイウォーカー」ならぬ「ヤングタナベトシタツ」が、あの時、スクリーンの前に座っていたのだなと、自分のことを思った。前三部作ではヨボヨボ老人のヨーダが、この新作では、元気一杯飛び跳ねていたのと反対に、こっちは、一瞬のうちに、よたよた歩きの中年に変身して、続けて映画を観ているような気になった。物語は繋がっているのに、こちらの肉体は寸断されている感覚といったらいいだろうか、そうした時間の齟齬の感覚が、私の体をふわふわと包んだのだった。 映画の感想より、こうした感慨が先だって湧いてくるのも、四半世紀ぶりにつながった変則公開順ならではのことである。
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