ものぐさ 徒然なるままに日々の断想を綴る『徒然草』な らぬ「ものぐさ」です。
内容は、文学・言葉・読書・ジャズ・金沢・教育・カメラ写真・弓道など。一週間に2回程度の更新ペースですが、休日に書いたものを日を散らしてアップしているので、オン・タイムではありません。以前の日記に行くには、左上の<前月>の文字をクリックして下さい。
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リコーGR−D発表になった。広角単焦点というデジカメ史上初の高級コンパクト機。明るいF2.4、MTF曲線も優秀な自慢のレンズ。マニュアル可能。ホットシューもついて、外付けファインダーやストロボをつけたりして遊べる。マニアの要望もよく取り入れていて操作性も良さそう。デザインはスパルタンな通好み。 内蔵ファインダーを省略し、常識的なCCDサイズになっているけれど、コンパクトを至上命令とするからには、現実的な選択である。 現状、デジカメ界でオンリーワンの存在に躍り出たことに間違いはない。
デジタルが中心になる前、普段使いの銀塩カメラとしてリコーのGR1を使っていた。単焦点のしっかりした写り、薄型軽量。当初、28mmの画角に手こずったが、コツが判ってくると、広角の楽しさが判るようになった。 「高級コンパクト」の範疇に属するカメラだが、床の間に飾っておかねばならないような自己主張はなく、スナップとして、どんどん使い込んでいけばいいと思わせる気軽さが身上。 所有者は、このカメラを偏愛している人が多く、デジタル版を渇望していた。それが、去年のフォトキナで、2005年中に発売と予告があり、8月30日には、「リコー公式GRブログ」が立ち上がった。その中で、ファンの発表会御招待企画まで予告され、期待感はいやが上にも盛り上がった。 このブログ、まだ発売もされていない一機種だけのための「製品宣伝用」なのだが、5、6名の社員が、趣味の個人サイト宜しく、気軽に交代で文章を書いていて、かつて、自社で出していた一眼レフのシャッター音は好きじゃないというような、普通、公式サイトでは書いてはいけないようなことまで平気で書いて、親近感を持たせ、ファンを惹きつけた。 この、開発の裏を少しずつ見せながら、期待感を煽るやり方は、当初、なかなかうまいプレゼンテーションだと思った。「公」の情報は、堅いものしか出せず、面白みに欠ける。本当の部分が見えてこない。それを、社内の個々の「人」を、ちょっぴり露出させる、つまり、「情」の部分を上乗せことで、「私」の意見として発信する。そして、それに「公式」という冠を被せることで、「私」と「公」が綯い交ぜにされた、中間レベルの情報として発信したのである。 しかし、企業として、これは危険な賭けとも言える。社内でのおそらく検閲があるとはいえ、社員に、かなり自由に書かせたものが表に出ることは、宣伝効果は期待できても、勇み足があった場合、誰が責任とるんだというような社内インフラ整備的な問題が山積していそうだ。どこも怖くてできなかったというのが本音だろう。 このブログのために、ここ二週間、ファンは煽りに煽られて、期待は大きく膨らんでいった。自分の理想とするカメラを思い描き、そんなカメラ、いったいどれだけの大きさになって、そもそも幾らするんだというような過大な要求を、トラックバックや2ch掲示板、あるいは、自分のHPに書き綴っていた。 そのあたりから、現実の工業製品として、現有技術でできること、客層をリサーチして売れるということを念頭に置いた「商品」であるという常識的イメージから逸脱していって、単なる「妄想」に陥っている危険性を感じないでもなかった。 待ちに待った発表当日、スウェーデンのサイトからリークがあって、それで、事前に、ほぼ全容がわかり、2ch掲示版は、そのあたりから蜂の巣を突いたような大騒ぎになった。午後3時のプレス解禁の頃には、1秒に1件の書き込みがあるような状態を呈していた。読むのが追いつかない。 掲示板は、みんなで会議しているようなもの。いったい、この会議場、何人のメンバーによって構成されているのか、おそらく「スターウォーズ」の共和国議会ドーム並の大会議場になっていたのではないか。(つづく)
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(マイノートパソコンと今は無き時計 2005.6 リコー キャプリオGX8)

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